最近(2023年6月に書いています)地震がまた増えてきましたよね、金沢とかトカラあたりとか、、、風の噂で2025年の夏ごろにかなり大きな地震(東南海?)が起きるなど聞いたので、なんとなく怖くなって、今の家を購入した際に加入した地震保険について確認してみたこと、さらに既存の地震保険に追加で加入できる保険(少額短期保険)もありましたので、その件についても記事にしました。
地震保険は公共性が高い保険
国と民間で共同運営している制度
火災保険では地震や津波、噴火による建物や家財の損害については、民間の保険会社では単独でカバーできないため通常は免責となります。ひとたび大地震などが起こると、多くの建物が損壊しますが、火災保険ではその後の復興の役に立ちません。
よって、民間の損保会社単独ではカバーできない地震、津波、噴火に対する保険(地震保険)は国と民間の損保会社が「地震保険に関する法律」に基づいて共同で運営する形式をとっています。
地震保険制度創設のきっかけは、1964年の新潟地震だそうです、新潟出身で当時大蔵大臣だった田中角栄さんが強力なリーダーシップで推し進めたとのことです。
阪神淡路大震災をきっかけに地震保険の普及が一気に進み、東日本大震災では多くの被災者が地震保険による補償をうけて生活再建につなげることができたようです。
しかし、当時の地震が出身地の新潟であること、田中角栄さんが大蔵大臣であったというタイミングが重なるという偶然があって創設された地震保険!なんか田中角栄さんて賛否あるも、やはりもってる人なんだと思ってしまいますね。
地震保険はあくまでの生活支援
地震保険はあくまでの地震や噴火に起因する、建物や家財の損害で被災した被災者の支援が目的です。よって保険料も儲からず、損もせずという金額で運営、保険金も火災保険の補償額の3∼5割という水準となっています。(例.火災保険で2,000万円の保険をかけていたら、地震保険では最大1,000万円(5割)までが限度となります)
つまり、地震保険の保険金で元どおりに家を建て替えることはできないということですね。
お得な地震保険はあるのか?
相対的にお得な地震保険はありません、前項のとおり公共性が高い保険ですから、営利目的ではありません。よってそもそもがお得な損害保険商品です。
保険料自体を安くする方法としては、長期契約(最大5年)をすると割引を受けることができます、また最近は地震が多いのでやはり保険料率の改定毎に上昇する傾向にあるので、長期契約にすることで、契約期間内においては料率改定のリスクは負わなくていいことになります。
(参考)僕の地震保料
参考までに僕が支払った地震保険の保険料は以下の通りでした。
条件:木造住宅・東京都
建物 850万円(火災保険の50%)+家財150万円(火災保険の50%)
期間 5年
保険料 176,600円
地震保険のポイント
ポイント① 地震保険は火災保険とセット
地震保険は単独では加入できません、必ず火災保険のオプション(特約)として加入することになります。
通常は加入が原則なので、加入しない場合に申告することになります。
また、住宅ローンを借りる際には、火災保険と地震保険への加入は通常は必須です。
ポイント② 保険金の査定基準
家屋や家財の損害時に支給される保険金の査定基準はどこの損害保険会社で加入しても同じです。
ただベースになる火災保険の保険金額が損害保険により少し差がでる可能性はあります。
区分 | 保険金 | 補足 |
---|---|---|
全損 | 地震保険金額の全額 | 建物の主要構造部の50%以上が壊れた状態 |
大半損 | 60% | 40%以上50%未満が壊れた状態 |
小半損 | 30% | 20%以上40%未満が壊れた状態 |
一部損 | 5% | 3%以上20%未満が壊れた状態 |
ポイント③ 保険料は都道府県により大きく異なる
火災保険と同様に建物の構造や耐震基準によりリスクが異なるので保険金額に差が出ます、民間の火災保険のように細分化はされてないので分類は2種類だけになります。
また、地震や津波は地域によりリスクに大きな差があり、都道府県毎に4段階に分類されており、保険料も大きく異なります。
ざっくり書くと、関東地方+東南海地震の被害想定地域(静岡、和歌山、高知)が高く、日本海側は安いという感じで最大4倍近くの差があります。
ポイント④ 地震保険料控除
生命保険料控除とは別枠で、最大5万円の所得控除が受けることができます。
今の地震保険にさらに補償を追加するには?
SBIの少額短期保険
今の地震保険にさらに補償を追加することはできないのかなあ?とネット検索していたら、「SBIのいきいき小短の地震の保険」というものが!
地震と保険の間に”の”が入っているのは、地震保険はあくまで「地震保険に関する法律」に基づいて運営されている地震保険であって、これはあくまでの民間の保険です。
保険の支払い対象は本家の地震保険と同様に、地震や噴火に起因する建物や家財の損害となります。
そして、地震保険の加入の有無は問わないので、今の地震保険の補償だけでは不安な人はにはもってこいの保険です。
ポイントは以下の通りで、非常にシンプルです。
- 保険金額は世帯人数により5つのタイプ(300~900万円で5タイプ)
- 保険料は月々2,000円程度から
- 支払いの基準は自治体が発行する”り災証明書”で判断される
- 保険金の支払い基準は3段階(全壊:保険金の全額、大規模半壊:1/2、半壊:1/6 )
実際に見積もりをしてみました
僕の地震保険は850万円(全損の場合)です、とりあえずあと500万円ぐらいあれば安心かな~とかなりざっくり想像して、見積もりしてみました。
SBIとまったく関係はないので、画像は乗せませんが、見積もりに必要な情報は①木造 or 非木造 ②都道府県 ③世帯人数 の3つだけでしたので、僕の場合は、①木造、②東京都、③世帯数3名と入力すると以下の結果でした(2023年6月時点)
- 300万円タイプ 月々1,810円
- 500万円タイプ 月々2,320円
- 600万円タイプ 月々2,580円
まあ、確かにお手頃ですね。
個人的には地震は怖く、また家を買って間もなく住宅ローンもたくさん残っているので、どうしようかと迷いましたが、、、住まいの場所が内陸で津波の恐れが極めて少ないのと、武蔵野台地で地盤がしっかりしている(地震で大きな被害が出にくい地域)という情報もあり、冷静に考えると首都圏直下型の地震や東南海地震で家屋が全半壊することがイメージできなかったので、いったん加入は見送りましたが、状況をみて継続検討したいと思います。
おそらく加入を検討したほうが良いのは以下のようなケースかと思います。
- 預貯金が少なくローン残高も多い
- 地震で家屋に大きな被害が出るリスクが高い地域
- 同居している扶養家族の人数が多い
地震に備えるための良い選択肢の1つ
僕はいったん加入はしませんでしたが、単純に個人的な感想として記載すると、今までは地震に対する金銭的な対応は地震保険と自助努力(預貯金)だけでしたが、「SBIのいきいき小短の地震の保険」のような商品が出るのは選択肢としてとてもいいと思いました。
ただ、あくまでも民間の保険ですから、大きな地震が起きてからだと採算面で、新規募集を停止したりする恐れがあるので、現在の地震に対する補償に不安をもっているなら早めに検討するべきでしょう。
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